震災から3年・・・石巻明友館の記録をフランス語で出版します

Posted on by on 3月 11th, 2014 | 0 Comments »

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あの日から3年、長引く避難生活を強いられている方、避難したくても出来ない方、複雑な想いを抱えながらも新生活を始められた方、子ども達のために奔走されている方、お仕事で被災地と関わっている方、自分で選択した活動をできる範囲で続けている方、色々な事情で休止されている方、関心が薄れてきた方など、様々だと思います。りんご野は発足当初から変わらず「子ども達にりんごと元気を」の気持ちで、至らないところも沢山ありますが、地道に活動を続けています。本当に多くの方々のご協力のおかげです。

この3月、りんご野フランスでは、津波を生き抜いた方々の記録をフランス語にした冊子を出版します。

「りんご野」として活動を始める前、2011年4月にパリで集めた募金で、石巻の明友館という自主避難所に広船りんごをお届けしました。約140名の地域の方々が建物の2階に駆け上がり、何とか津波を逃れたものの、指定の避難所ではなかったため、支援が行き届かず、自分たちの力で生き延びた方々です。

2011年8月、フランスのメンバーが明友館にお邪魔した際、当時「班長」と呼ばれていた糸数博さんが残していた記録をいただきました。津波からどのように逃れられたのか、支援が届かない中で避難していた方々がどのように助け合うことができたのか、現地で何が起こっていたのか、克明に綴られた内容です。この手記の全文をフランス語にしました。日本語では『笑う、避難所 石巻・明友館 136人の記録 (集英社新書) 』
で一部引用されていますので、まだの方はぜひご一読お勧めいたします。

フランスでは原発事故は時おり話題に上るものの、津波は過去のことと考えられています。
それでも、この手記は、「極限状態でも人間同士が助け合いつつ生き延びることができた」という生の証言として、津波のないフランスでもきっと共感を呼ぶだろうと思います(2010年の地震で甚大な被害にあったハイチもフランス語圏ですが)。

手記に続いて、フランス人作曲家エリック・コルディエと明友館にお邪魔した際、千葉恵弘団長さんに音の記憶についておたずねしたインタビューも収録しました。また、表裏とも、表紙の写真は『笑う、避難所』にも掲載されている名越啓介さんにご提供いただきました。冊子をくくっているのは漁で使う網の紐で、団長さんが用意してくださいました。

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フランス語訳は、りんご野の友人で日仏翻訳の仕事をしているオレリアン・エスタジェ、装丁・製本はりんご野フランスに欠かせないイヴ・シュバリエが担当しました。全てボランティアによる手作りで、友人からの物資協力もあり制作費はほぼゼロに抑えられそうなので、売り上げはそのまま明友館に寄付されます。

フランス語のページはこちらです。フランス語圏にお知り合いのいる方はぜひお知らせください。

東日本大震災で亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。

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